夢だったこと

未来を見たかったな。
人類の、その社会にどれだけ可能性があるのか、知りたかったな。無限に思える科学技術の、いったいどこまでが限界なのかを、知ってみたかった。
でももう遅い。僕にはもう無理。全ては終わった。俺は傍観者になって、探索に一枚噛むこともできずに、これからはその他大勢の一つとして平凡に寿命を食い潰し、それでもたまにふと我にかえることがあるけど、結局せっかく生を受けたこの世界から地味に消えていっちまうんだ。…じゃあ。さよなら、俺の人生。