パワポケ6の思い出

パワポケ6をプレイし

まだ小学生だった僕は

死の怖さや 消える命の儚さ、むなしさを少し理解したように思う。

 

タイムパトロールとして未来世界から現代にやってきた主人公は

ラストで未来へと帰る(ルートもある)。

未来に帰った主人公のアルバムでのセリフは

BGMの効果もあり

僕の心をひどく揺らした。

未来へ帰った主人公はタイムトラベル先で出会った人たちを思い返し 次のような心情を漏らす。

ともに過ごしたみんなが、遠い遠い昔にすでに死んでいる人たちだなんて、とても信じられない。もし望みが叶うなら、もう一度彼らに会いたい。だけど、それは叶わないだろう。

たしかそういう内容だった。

今ならタイムトラベラー特有の悲哀に注目してちょっぴり同情したりするのだろうが

当時の僕は純粋に死を意識した。

ゲーム本編で登場した気の良いおじさんやクセのある相棒、可愛い高校生の女の子は”すでに大昔に死んでしまった人たち”…。

アルバム再生時に出てくる こちらへ向ける彼らの笑顔が上記の事実により

ひどく悲しく寂しく儚いものに感じた。

タイムトラベラーが未来で 現実に実在するようになるのかは分からないが もしそのような人たちが出現するようになるとしたら きっと彼らはこのような複雑な思いで”既に死んだ人たち”と接するのだろう。

 

 

また 裏サクセスで勝手がわからずにバッドルート直行で島の兵隊に処刑された時。

あまりにもなすすべもなく

あまりにも一方的に

処刑場で射殺されてしまったことに子供の僕はただ恐怖し

急いで父が昼寝している布団に駆け寄り頭から毛布を突っ込んだ。

そうすると そばで寝息を立てている父の死さえもまざまざと意識してしまった。

さらに恐怖は募りただただ涙を目に貯めて父の近くで震えるのみだった。

無力に されるがままに 一方的に何かを奪われるのは とても怖いことだ。